カナダのケベック州でレジオネラ症の感染が広まり、165人が発症、うち10人が死亡_シカゴで10人の感染が確認され、3人が死亡_レジオネラ菌_ガーデニング・腐葉土・ハンギングバスケット_肺炎

●CNN 2012.09.03
カナダでレジオネラ症感染者が続出 165人感染、10人死亡
http://www.cnn.co.jp/world/35021244.html?tag=top;topStories
 カナダのケベック州ケベックでレジオネラ症の感染が広まり、1日までに165人が発症、うち10人が死亡した。地元当局が明らかにした。
カナダ衛生当局は、感染者が通っていた場所などについて調査を進めているが、正確な感染源はまだ特定できていない。詳しい調査結果が出るのは9月中旬になる見通しだという。
CNN系列局は、当局がケベックにある大型ビル2棟の冷房システムを重点的に調べていると報じた。政府はレジオネラ症の原因となるレジオネラ菌の繁殖を抑えるため、ビルの所有者や管理者に対して水中の塩素濃度管理を義務付ける通達を出した。
衛生当局は、健康な人にとってのリスクは低く、ケベックの住民が日常生活を変える必要はないと指摘する一方で、症状がある人は医師の診察を受けてほしいと呼びかけている。
レジオネラ症は、レジオネラ菌に汚染された霧や蒸気などを吸い込むことによって感染する。人から人へ伝染することはないという。感染後2~14日で頭痛、高熱、寒気などを訴え、その後2~3日で肺炎のようなせきや胸の痛み、呼吸困難の症状が出ることが多い。米疾病対策センター(CDC)によれば、発症者の5~30%が死亡する。
米国でも先にシカゴのホテルを訪れた宿泊客など10人の感染が確認され、3人が死亡する事件が発生。同ホテルは31日に、感染元とみられるロビーの噴水撤去と高級スパ施設の一部閉鎖を発表している。

●医学処 -医学の総合案内所- 2006年12月26日
腐葉土の中のレジオネラ菌によるレジオネラ肺炎にご注意
http://venacava.seesaa.net/article/30286966.html
 花壇や家庭菜園で使う腐葉土に含まれるレジオネラ属菌が原因となり、肺炎を引き起こすことがある。この時期は、落ち葉を集めて腐葉土を作る機会が多いため、専門家が注意を呼びかけている。
 昨年1月、北関東に住む60歳代の男性がレジオネラ肺炎で亡くなった。男性は前年の11月、温泉旅行に出かけ、帰宅後、体調が悪化。せきや高熱に加えて、衰弱が激しく、病院で集中治療を受けたが、回復しなかった。
 地元の衛生研究所が調査したところ、男性が旅行前後に作った腐葉土に含まれるレジオネラ属菌に感染した可能性が高いことがわかった。男性のたんから検出されたレジオネラ属菌と、腐葉土から検出されたレジオネラ属菌の遺伝子の型が一致。旅行先の温泉や男性宅のシャワーの水も感染源として疑われたが、レジオネラ属菌は検出されなかったという。
 調査担当者によると、男性は、自分で腐葉土を作って家庭菜園で使っていた。その際、腐葉土中のレジオネラ属菌を吸い込んで、肺炎になったとみられる。「男性には生活習慣病の既往歴があり、免疫力が弱っていたことも重なって、肺炎を発症したのではないか」と担当者は話す。
 レジオネラ属菌は、湿った土壌や河川などに生息している。不衛生な浴槽でも増殖し、数年前、各地の入浴施設で集団感染が相次いだ。腐葉土が感染源と推定される事例も、国内で数件報告されている。
 国立感染症研究所主任研究官の倉文明さんによると、レジオネラ属菌は、水温36度前後で増殖しやすい。「湿っている腐葉土も、その状態に近い」と倉さんは指摘する。
 健常者が感染することはまれだが、高齢者や幼児、免疫力の弱っている人などは感染する可能性がある。腐葉土を作ったり触ったりする際には〈1〉マスクや軍手をする〈2〉作業後、せっけんで手をよく洗う〈3〉体調の悪いときは作業を控える――などの対策が大事だ。
 倉さんは「レジオネラ肺炎は進行が早く、診断が遅れると、命にかかわることもある。通常の肺炎と区別して治療しなければならないため、発症前に腐葉土を扱ったことなどがあれば、医師に伝えてほしい」と、注意を呼びかけている。

 レジオネラ肺炎といえば温泉による集団感染が有名ですが、結構身近な腐葉土にも存在します。肺炎は命取りになりますので、ご注意下さい。手洗いうがいは基本です。

ハンギングバスケットが原因だった場合もある。
ガーデニングでも注意が必要だ。